近年注目を集めている医療系マンガの代表格と言えば「マンガで分かる心療内科」ではないでしょうか。
ゆうきゆうとソウによるマンガ作品で、ゆうきゆう自身が代表を務めている心療内科の公式ウェブサイトで不定期連載されています。
また、ヤングキングでも連載しており、アニメ化したことも話題となりました。
心療科医自らが原作者となっている数少ない医療系マンガとしても有名で、医療に特に興味がない層からも多大なる支持を受けることに成功しました。

知識を楽しく学べる

心療内科という診療科について詳しくご存じという方は少ないでしょう。
多くの方は精神科との区別もつかないのではないでしょうか。
精神科と心療内科は似ているようで異なるものですが、そうした知識を楽しく学べるのがこの作品となります。

心療内科で扱ううつや認知症、適応障害などの症例について登場人物同士のやり取りを絡めながら面白おかしく話が進んでいくコメディタッチのマンガです。
医療系マンガにありがちな一話完結型のスタイルで、物語としての話の繋がりはあまりありません。

そのため、いきなり読み始めても充分楽しめますし、誰でも気楽に読み始めることができます。
私は医療に携わる人間としてとても興味を引かれましたし、原作者が現役の医師ということにも興味が持てました。

心療内科で行われている治療について症例ごとに詳しい説明が行われていますし、しかもマンガだから分かりやすい、というのが最初に感じた印象です。
やはり原作者が現役医師というのは大きいなと感じました。

適切な解説はもちろんですが、それをマンガにすることでここまで読みやすく理解しやすくなるのかと感動すら覚えてしまいましたね。
また、作画のタッチも今風ですからそれも若い世代の方から支持されている理由ではないでしょうか。

症状や治療について詳しく解説している

この作品では、心療内科で取り扱われているさまざまな症例について詳しく解説されています。
うつ病やパニック障害、アスペルガー症候群、統合失調症、睡眠障害、性嗜好異常など、あらゆる症例が取り上げられているのも大きな特徴と言えるでしょう。

作品の主人公的存在である心内 療がこれらの症例について分かりやすく解説を行っているのですが、それがとても面白くて分かりやすいですね。
解説のためにいろいろなパロディネタを盛り込んでいるのもグッドです。

また、人気キャラの一人である宮越あすなが作品に彩りを与えています。
女性看護師として作中では活躍していますが、そんな彼女は看護学校卒業後の進路をAKB48に加入するか、それとも心療内科に就職するかで迷っていたという人物。