電力の大切さ

最近常々思うのが、病院ってどうしても環境的に『節電』が不可能な組織なんですよね。
私たちが利用している電力の多くを、患者さんの命を守る為に割合を割いています。
それが必要不可欠なのです。

中には、絶対電力の無い環境では生命維持に支障をきたす。
そのようなレベルの患者さんもいらっしゃいます。
私の勤める病院は公立ではありませんので、私たちの出来ること、それはあえて限界を区切るのではなく、
ベストな治療が出来るラインを見定めて患者さんの体を預けて頂いています。

やはりマンツーマンとまではいかなくとも、可能な限りのサポートをするということは電力を多く利用せざるを得ないとも言えるでしょう。
そんな中で電気料金の値上げなどがありますと、純粋に医療従事者としては患者さんへのサポートが足りなくなってしまう可能性を懸念しています。
例え手先のテクニックを有していようとも、残念ながら電力へ頼らざるを得ない状況があるのも事実です。
電力への安定的な供給はもちろんのこと、安定的な価格での供給もお願いしたいところです。

患者さんの経過

さて、前置きが長くなりましたが本日は前回の続きです。バイク事故で入院された患者さんのその後の経過に関してです。
この患者さんは危険な状況を抜け出せば安定的な状況になることはわかっていたのですが、
何せ一度に大量の血液を体から失っていた状況…決して予断は許されませんでした。
実際、処置が終わってからは丸2日間は眠りっぱなしでした。
とはいえ、途中から血圧、心拍数ともに正常値に近づいておりH先生と共に安心していました。

その患者さん、目覚めての第一声がさすがというか、なんというか…
患者さん『先生…ワタシの、ワタシの…』
私『はい、多少の骨折と打撲はありますけれど、全然問題な…』
患者さん『バイクは大丈夫でしょうか!?』
私『・・・』

バイク根性

さすが、病院にお越しになられたときにも意識を朦朧とさせながら
『バイクを…バイクを…』
と、おっしゃい続けた方です。
そのバイク根性はすばらしいですが、もうちょっとご自分のお体にも目を向けて頂けたらいいのですが。

その後、だんだんとご自分の体の状況をご理解いただけたようで、ひたすら唸っておられました。
この患者さんはこの後リハビリが待っているのですが、それについてはまた今度の記事で掲載することにしましょうか。

最後にひとつだけ。
皆様、最近はやりのノロウィルスには十分お気を付け下さいね!